こんにちは、アキラです。

 

巷では、ETFやインデックス投資が主流となっている中、私は個別株投資をメインで行っていますが、私が個別株投資をするときに思ったのが、『せっかくなら優秀な銘柄に投資したい!』です。

 

でも優秀な銘柄って言っても何が優秀か分からない、そんな方へ向けて

 

本記事では以下のような、疑問、要望にお答えします。

 

ケロッグの株購入考えているけど、業績は大丈夫?
配当金や、株投資に必要な指標について知りたい!!
指標を見ても分からないから、代わりに銘柄分析してほしい!!

★本記事を読むメリット★

  1. 企業の指標を読み解くことで、投資先として期待値があるのか分かる。
  2. なぜその指標が大切か、解説も入れているので、株投資初心者でも分かりやすく理解出来る。
  3. 図解や、銘柄の特徴など、他の銘柄分析の記事とは違う独自性も兼ね揃えている。

 

この記事を書いている アキラは、投資歴6年、米国株投資歴2年目のブロガーです。

 

今回は、【K】ケロッグの事業内容、株価・配当金についてや、指標から読み解く銘柄特徴を分析してご紹介します。

 

 

 

【K】ケロッグ 事業内容

まずは、ケロッグのビジネスモデル、事業内容を掴んでいきます。

投資をする上で、企業がどのように売上を作っているか知るのは大切ですからね。

 

ケロッグ社のビジネスモデル

 

ケロッグは、1922年設立の米国企業で,インスタント・シリアル食品の世界最大手メーカーです。

 

実は世界のほぼ全ての大手食品および飲料ブランドは、たった10社の企業に支配されていると言われており、ケロッグはその10社の中に含まれている。

 

その10社とはネスレ、ペプシコ、コカ・コーラ、ユニリーバ、ダノン、ゼネラル・ミルズ、ケロッグ、マーズ、アソシエイテッド・ ブリティッシュ・フーズ、モンデリーズ・インターナショナルです。

 

 

飲料・食品ブランド

https://www.businessinsider.jp/post-1608より引用

 

日本にいてもケロッグといえば、シリアルと想像出来る様に、シリアルが有名な企業で、シリアルのマーケットシェアが32%と1位をとっています。

 

 

http://youbeingcereal.blogspot.com/2016/07/review-cookie-crisp.htmlより引用

 

日本にいるとシリアル以外の食品が思いつかないですが、実はクッキー、クラッカー、焼き菓子、フルーツスナック、冷凍食品など1600種類を超える製品を扱っています。

 

ケロッグ社製品

 

商品ラインナップはこんな感じです。

 

 

https://www.kelloggcompany.com/en_US/brandportfolio.html より引用

 

日本では馴染みのあるブランドばかりではありませんが、非常に多くのブランドを所有しております。

 

 

 

ケロッグ社の堀(モート)

 

個別株投資をする上で大切なのは、そこに参入障壁があるのかです。

 

参入障壁が無いと、新たな会社が出てきたときに今の地位を失うことになり、安定性に欠けると考えます。

 

これは投資の神様ウォーレン・バフェット氏も「経済的堀がある銘柄に投資する」と語っており、参入障壁があることによって、「ほかの会社、競合他社が追いつこうと思っても、追いつけないビジネスを展開している企業に投資することによって、リターンを高めることができる」と語っています。

 

ケロッグ社が他社に敷く参入障壁は、世界のほぼ全ての大手食品および飲料ブランドは、たった10社の企業に支配されているうちの1社に入っている、ブランド力と商品の数ですね。

 

食品業界なので、正直参入障壁がめちゃくちゃ高い訳では無いですが、自社製品を数多く出すには、開発費、研究費、販売販路等整えなければならない為、10社に割って入るほどの企業は、中々出ずらいとは思います。

 

しかし近年の健康ブームに対してどのように、シリアルでシェアを取得しているからと言っても、安心出来ないですし、食品業界はとにかく「ネスレ」が圧倒的で、「ユニリーバ」「ダノン」「ゼネラル・ミルズ」にも売上が遅れを取っているので、今後どのようにビジネスしていくか、注目です。

ぱっと見分かりやすいように、ランク付してみました。(S〜Dで評価)
※あくまで私の個人的な見解に基づくランクになるため、絶対評価ではなく、異論も認めます。
個別株投資やり始めの時ってこの銘柄がどのように利益を運んでくれるかイメージが付き辛いんですよね。
そこをパッと見イメージしやすいように、『インカム型』『キャピタル型』『両刀』で分けました。
株投資で投資家に利益を運んでくれるのは、『株価の値上がり(キャピタルゲイン)』か『配当金(インカムゲイン)』のどちらかです。
記事の後半でランク付の理由を、企業の財務諸表等の数値で銘柄を分析したので、詳しく解説していますが、
ケロッグ株は株価がガンガン伸びて利益を上げてくれるという、『株価の値上がり(キャピタルゲイン)』タイプではなく、毎年投資家へ支払う配当金を増やしてくれ、かつ安定的に配当金を払ってくれる配当金(インカムゲイン)』タイプです。

【K】ケロッグの株価データ

 

ケロッグ【K】の直近の株価は、以下の通りとなっています。

 

ケロッグの株価の変動をチャートで詳しく確認していきましょう。

株価チャート

finviz dynamic chart for  K

株価は直近1年間の最安値は62ドル付近で最高値は68ドル付近となっております。

 

右肩上がりという訳ではなく、62ドルから68ドルの間で推移しており、1年間通して値動きは横ばいということになります。

 

S&P500との比較

 

ケロッグ【K】の直近5年間の株価上昇率をS&P500と比較しました。

 

S&P500を大きくアンダーパフォームしていることがわかります。

 

S&P500は主に『Google』『AMAZON』『テスラ』『Apple』といった、ここ数年で株価を異常に上げているハイテク分野の銘柄が主となって株価が上がっているので、インカム型企業がS &P500指数に単独で勝つのは非常に厳しいです。

 

ケロッグのパフォーマンスも良くはなく、5年間で株価は-13.36%です。

 

私自身約2年間保有していますが、確かに株価がプラスの期間が少ないです。

 

ただ株価成長が無い分、急なショックには強く、直近ではコロナ禍中でもほとんど株価は下がらなかったほどの鉄壁の守りを見せてくれました。

 

【K】ケロッグの配当金データ

ケロッグ【K】の配当金に関するデータは、以下の通りです。

配当利回り3.68%
年間配当額$2.32
配当支払い月3, 6, 9, 12月
連続増配年数18年

米国株では、四半期ごとに年4回の配当金が支払われるのが一般的となっています。

 

配当利回りや四半期配当の推移をグラフでさらに詳しく確認していきましょう。

配当利回りの推移

https://jp.investing.com/equities/kellogg-co.-dividends 参考

 

ケロッグ【K】の配当利回りの推移は、上記の通りです。

配当利回り3.6%と優秀な配当利回りです。

 

 

配当性向

★配当性向とは★

その期の純利益(税引後利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したもの

★ここから何がわかる?★

会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかが分かる

 

 

配当性向は、企業が利益をどれだけ株主(投資家)へ還元してくれるかが分かり、30%〜40%あれば充分還元してくれていると判断出来るのだが、ケロッグはほとんどの年で50%強とのことで、まだ増配余力を残していると見れます。

 

 

連続増配はまだ18年と米国企業の中では、まだ日が浅い方ですが、連続増配25年の配当貴族の仲間入りはするかなと感じています。50年連続の配当王に入るには、売上を今以上に伸ばしていかないと厳しいかなという見解です。

【K】ケロッグ銘柄分析

 

Eメール, メールマーケティング, ニュースレター, メッセージ, 仕事

 

ここからは、ケロッグの財務情報から銘柄分析していきます。

 

セクター(業種)

 

セクターは、生活必需品セクターになります。

 

食品や医薬品、社会インフラである電力・ガス、鉄道、通信などの企業が代表的で、景気動向に業績が左右されにくいという特徴を持っています。

 

その特徴から『ディフェンシブ銘柄』と呼ばれることもあります。

 

当期純利益

★当期純利益とは★

一会計期間の最終的な経営成績

簡単にいうと、企業が出した利益から税金やら銀行からの借入やらを全て引いて、企業に最終的に残る利益

★ここから何がわかる?★

この利益を使って、株主の配当金を払ったり、事業規模拡大の投資へ使ったりするので、当期純利益が減少し続けると、配当金が無配当や減配になる恐れもある。

 

 

過去10年間で赤字は無いです。
今まで紹介してきた、ジョンソン&ジョンソンやP &Gと比べると純利益は少ないですが、6億円〜13億円くらいは、純利益として残せています。
また2020年はコロナ禍にも関わらず、純利益を2019年よりも伸ばしている所からも、ディフェンシブ銘柄の強さを見せています。

営業利益率

★営業利益率とは★

その企業の収益力、つまり「本業での稼ぐ力」を読み取ることができる数値

★ここから何がわかる?★

その企業のビジネスモデルや競争優位性が分かる

 

 

 

業種によって、多少異なりますが、一般的に、営業利益率は10%から15%あれば優秀と言われています。

 

過去10年間で10%を切ったのは、2014年、2015年の2年間だけで、あとは10%を有に超えて来ていますので、営業利益率も優秀です。

 

EPS:Earnings Per Share(1株当たり利益)

★EPSとは★

1株当たりの収益

★ここから何がわかる?★

株主が投資した株1株あたりで会社がどれだけの利益をあげているかが分かる

またEPSが成長すれば将来株価が上がるという判断もつく

 

 

 

EPSはずっと右肩上がりという訳でもなく、かといって横ばいでもなく、上がったと思ったら翌年は下がってというジグザグな形状をしています。

 

ケロッグの株価はほとんど横ばいで、私がケロッグに投資して約2年程経ちますが、保有株式の中では、株価成長は最下位の方です。

 

EPSから見ても、株価をガンガンあげていく銘柄でないのは読み取れます。

 

自己資本比率

★自己資本比率とは★

返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値

★ここから何がわかる?★

自己資本率が低いと他人資本の影響を受けやすいため、不安定な会社経営となり、自己資本率が高いと経営は安定し、倒産しにくい会社と判断出来る。

 

 

米国企業の自己資本率の平均は32%なので、平均より大きく下振れています。

 

2016年より、毎年自己資本率を高めていっているので、今後平均を超える数値を出してほしい所です。

 

ROA:Return On Assets (総資本利益率)

★ROAとは★

会社が全ての資本(自己資本+他人資本)を使ってどのくらい利益を出したのかが分かる指標

※他人資本とは銀行からの借入等

★ここから何がわかる?★

ROAが高ければ効率よく利益を出していることになる、という企業の経営効率が分かる

 

 

これも企業の業種にもよりますが、一般的にROAは5%あれば優秀と言われていますが、ケロッグは直近10年で2014年から2016年の3年間5%を割っていますが、それ以外の年は5%以上を超えており、経営効率が非常に良いと判断できます。

 

 

ROE:Return on Equity (自己資本利益率)

★ROEとは★

会社が自己資本(株主から調達した資金や会社の内部留保など返済義務がないお金のこと)を運用してどのくらい利益を上げたのかが分かる指標

★ここから何がわかる?★

ROEが高ければ「株主から集めた資金を使って上手く会社を経営している」と捉えられ、ROEが低ければ、債務過多状態であると見られるので、ROEの数値が株価に大きく関わってくる

 

 

 

これも企業の業種にもよりますが、一般的にROEは10%あれば優秀と言われています。

 

米国企業の平均は15%と言われているので、ケロッグは、ROEの数値が異常に高く、過去10年間で20%を全て超え、米国企業の平均を切ることが無く、かなり高い数値を誇っているので、非常に優秀ですね。

 

PER:Price Earnings Ratio (株価収益率)

★PERとは★

株価が1株当たり純利益の何倍まで買われているか、つまり1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているか

★ここから何がわかる?★

株価が現在割安か割高かが分かる

また「投資の回収期間」の判断として見る人もいる

 

 

PERは業種毎に基準値が異なるので、一般的にいくらがいいとかは言えませんが、PERを見るときは同業他社のPERと比べるといいです。

同業他社のダノンが18倍、ゼネラルミルズも18倍なので、若干高いか同程度と言った水準です。

 

また「投資の回収期間」として見る人もいると上記で記載しましたが、2021年のPERは20.6倍ですので、元本回収は20年くらいかかるという見方をする事もできます。

 

PBR:Price Book-value Ratio (株価純資産倍率)

★PBRとは★

株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているか、つまり1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているか

★ここから何がわかる?★

株価が現在割安か割高かが分かる

PBRが1倍ということは、その企業の株価が資産価値と同じ水準で、1倍を割ると割安と判断出来る

 

 

PBRが1を割ると割安と判断出来るのに対して、ケロッグは2021Q3だと6.25。

 

つまりかなり割高な状態だと判断することができます。

 

営業CF (営業キャッシュフロー)

★営業C Fとは★

本業による収入と支出の差額を表す指標

★ここから何がわかる?★

企業がどれだけ儲かったのかが分かる、プラスなら本業でのキャッシュ・インが多くなっており、マイナスなら逆に現金支出が起きている

★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★

企業のお金の流れが分かります

 

 

営業キャッシュフローがプラスなので、本業できちんと儲かっていることが分かりますね。
数値も基本的には横ばいですが、コロナ禍の2020年は大きく伸ばしているので、ディフェンシブ銘柄として非常に優秀です。
営業キャッシュフローがマイナスなら、そこを補填するために、投資キャッシュフローがプラス(設備売却等を行って資金を作った)や財務キャッシュフローがプラス(借入で賄った可能性)など、企業がどのようにお金を動かして本業しているかが分かります。

投資CF (投資キャッシュフロー)

 

★投資C Fとは★

投資活動によるキャッシュフロー

★ここから何がわかる?★

設備投資や企業買収など、将来の事業拡大のためにどれだけお金を使っているかが分かります

マイナスであればより多くの投資を行っていることを表し、プラスであれば投資対象となるもの(証券、土地など)を売却してキャッシュを入手しているということを表します

★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★

企業のお金の流れが分かります

 

投資キャッシュフローは過去10年間で2019年以外、全てマイナスということなので、営業キャッシュフローと合わせて見ると、ケロッグは、本業で稼いだお金を投資に回しているという、お金の流れが分かります。

財務CF (財務キャッシュフロー)

 

★財務C Fとは★

財務活動によるキャッシュフロー

どのような資金を調達し、それを返済しているのかを示す情報

★ここから何がわかる?★

出資の受け入れや金融機関からの借入など資金調達によるキャッシュフローを示しています。

★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★

企業のお金の流れが分かります

 

 

 

 

財務キャッシュフローがマイナスということは、本業で稼いだお金を借入返済にあてているということになります。

 

過去10年間で2012年以外全て、財務キャッシュフローもマイナスなので、

つまりケロッグのお金の流れ方は、本業できちんと得た利益を投資に回し、借入返済に回しているかなり健全な企業であることが分かります。

まとめ

 

今回は【K】ケロッグの事業内容・株価・配当金・銘柄分析を解説しました。

 

改めて最後に今まで解説したことを図解でまとめます。

 

 

 

 

総評としては、ケロッグの株は、キャピタルゲインとしては過去5年間で-13.36%の減少で良くはないですが、インカムゲインに必要な水準が全て高水準なので、コツコツ資産を増やしていきたい、安定感がある銘柄がいいという方には、素晴らしい銘柄。

 

インカムゲインのランクをAランクにしたのは、財務諸表的にSランク位の水準はあるのですが、50年連続増配の配当王、25年連続増配の配当貴族、どちらでも無いため、まだAランクかなと。

 

特徴としては、ROEが異常に高いので、株主から得た資金をうまく、本業で利益に出来ているなというイメージです。

配当も引き続き増配してくれて、配当貴族位までなれば、投資家がさらに増えるのでは無いかと思います。

 

 

 

 

 

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