こんにちは、アキラです。

 

巷では、ETFやインデックス投資が主流となっている中、私は個別株投資をメインで行っていますが、私が個別株投資をするときに思ったのが、『せっかくなら優秀な銘柄に投資したい!』です。

 

でも優秀な銘柄って言っても何が優秀か分からない、そんな方へ向けて

 

本記事では以下のような、疑問、要望にお答えします。

 

P &Gの株購入考えているけど、業績は大丈夫?
配当金や、株投資に必要な指標について知りたい!!
指標を見ても分からないから、代わりに銘柄分析してほしい!!

★本記事を読むメリット★

  1. 企業の指標を読み解くことで、投資先として期待値があるのか分かる。
  2. なぜその指標が大切か、解説も入れているので、株投資初心者でも分かりやすく理解出来る。
  3. 図解や、銘柄の特徴など、他の銘柄分析の記事とは違う独自性も兼ね揃えている。

 

この記事を書いている アキラは、投資歴6年、米国株投資歴2年目のブロガーです。

 

今回は、【PG】プロクター&ギャンブルの事業内容、株価・配当金についてや、指標から読み解く銘柄特徴を分析してご紹介します。

 

 

 

【PG】プロクター &ギャンブル 事業内容

まずは、プロクター&ギャンブルのビジネスモデル、事業内容を掴んでいきます。

投資をする上で、企業がどのように売上を作っているか知るのは大切ですからね。

 

プロクター &ギャンブル社のビジネスモデル

 

プロクター・アンド・ギャンブル社は消費財メーカーで、スローガンは「生活を向上させ、時と共により良いものへと向かう」です。

 

世界180カ国以上で製品を販売しており、50億人もの人に商品を届けております。

 

プロクター・アンド・ギャンブルは、大きく5つのビジネスセグメントで分けることができます。

ビューティー・ヘア&パーソナルケア』『グルーミング』『ヘルスケア』『ファブリックケア&ホームケア』『ベビー・フェミニン&ファミリーケア』です。

 

ビューティー・ヘア&パーソナルケア

プロクター・アンド・ギャンブルは、このセグメントで幅広い製品を提供しています。デオドラントから化粧品、スキンケアまで幅広い製品を提供しています。

プロクター・アンド・ギャンブルは、小売のヘアケア・カラー市場におけるグローバル・マーケット・リーダーです。「Head & Shoulders」「Olay」「Pantene」「SK-II」などがこの分野の10億ドル規模のブランドです。

 

グルーミング

プロクター・アンド・ギャンブルは刃とカミソリの市場で世界的なマーケットリーダーです。

「Fusion」「Gillette」「Mach3」「Prestobarba」などがこの分野の10億ドル規模のブランドです。

ヘルスケア

プロクター・アンド・ギャンブルは、オーラルケアとパーソナル・ヘルス・ケアのカテゴリーで事業を展開しており、「Crest」「Oral-B」「Vicks」は同社の10億ドル規模のブランドです。

米国外では、テバ・ファーマシューティカルズ・リミテッドとのPGTヘルスケア・パートナーシップを通じてヘルスケアの収益を上げている。

ファブリックケア&ホームケア

この部門は、洗濯用洗剤、添加剤、ファブリックエンハンサーなどの各種ファブリックケア製品と、食器用洗剤、洗剤、表面洗浄剤、芳香剤などのホームケア製品で構成されています。

「アリエル」「ドーン」「ダウニー」「ファブリーズ」「ゲイン」「タイド」などがこのカテゴリーの10億ドル規模のブランドです。

ベビー・フェミニン&ファミリーケア

主にパンパースのおむつ、パンツ、ベビーワイプなどを提供しています。フェミニンケアの分野では、「Always」がトップブランドです。ファミリーケア事業は、主に北米で展開されており、ペーパータオル「Bounty(バウンティ)」とトイレットペーパー「Charmin(チャーミン)」のブランドが中心となっています。

 

プロクター &ギャンブル社製品

 

商品ラインナップはこんな感じです。

 

事業内容の欄でも説明した通り、数多くの商品が10億ドルもの価値を持つブランドです。

 

『SKーII』とか『パンパース』とか『パンテーン』とか聞き馴染みのある製品があるのでは?

 

意識していなくとも知らず知らずに使っていることもあるかと思います。

 

TV CMで「ピーアンドジーとご覧のスポンサーの提供でお送りしています」このフレーズは1度は耳にしたことあると思います。

 

私も株投資を始めてから、「ピーアンドジー」が「プロクター&ギャンブル」のことを言っているのだと分かったときは、感動しました。

「ピーアンドジー」という会社が何をしているか知らないが、TV CMで昔から当たり前のように聞いていたからです。

 

プロクター&ギャンブル社の堀(モート)

個別株投資をする上で大切なのは、そこに参入障壁があるのかです。

 

参入障壁が無いと、新たな会社が出てきたときに今の地位を失うことになり、安定性に欠けると考えます。

 

これは投資の神様ウォーレン・バフェット氏も「経済的堀がある銘柄に投資する」と語っており、参入障壁があることによって、「ほかの会社、競合他社が追いつこうと思っても、追いつけないビジネスを展開している企業に投資することによって、リターンを高めることができる」と語っています。

 

プロクター&ギャンブル社が他社に敷く参入障壁は、圧倒的なブランド力と考えます。

 

先ほども紹介したように10億ドルを超える売り上げを叩き出せるほどのブランドを数多く所有しております。

商品は生活必需品で、例えばおしめとかはころころブランドを変えたりしないですよね。

人によってはシャンプーはずっとこの商品と決める人もいるでしょうし、生活必需品かつ圧倒的なブランド力。

 

ここがプロクター&ギャンブルの参入障壁かと思います。

 

また世界180カ国への販売経路を持ち、ユーザーも50億人も超えるほど、財務状況も完璧なので、余剰資金を例えば新たな商品の研究や、既存商品の改良に使うことも出来るため、磐石な体制かと思います。

ぱっと見分かりやすいように、ランク付してみました。(S〜Dで評価)
※あくまで私の個人的な見解に基づくランクになるため、絶対評価ではなく、異論も認めます。
個別株投資やり始めの時ってこの銘柄がどのように利益を運んでくれるかイメージが付き辛いんですよね。
そこをパッと見イメージしやすいように、『インカム型』『キャピタル型』『両刀』で分けました。
株投資で投資家に利益を運んでくれるのは、『株価の値上がり(キャピタルゲイン)』か『配当金(インカムゲイン)』のどちらかです。
記事の後半でランク付の理由を、企業の財務諸表等の数値で銘柄を分析したので、詳しく解説していますが、
P &G株は株価がガンガン伸びて利益を上げてくれるという、『株価の値上がり(キャピタルゲイン)』タイプではなく、毎年投資家へ支払う配当金を増やしてくれ、かつ安定的に配当金を払ってくれる配当金(インカムゲイン)』タイプです。

【PG】プロクター &ギャンブルの株価データ

 

P &G(PG)の直近の株価は、以下の通りとなっています。

 

PGの株価の変動をチャートで詳しく確認していきましょう。

株価チャート

finviz dynamic chart for  PG

株価は直近1年間の最安値は125ドル付近で現在が最高値付近の145ドルとなっております。

この1年間だけ見ても右肩あがりの株価となっています。

S&P500との比較

 

プロクター &ギャンブル(PG)の直近5年間の株価上昇率をS&P500と比較しました。

 

S&P500を大きくアンダーパフォームしていることがわかります。

 

プロクター &ギャンブルがダメと言うよりは、S &P500が優秀すぎますね。

 

【PG】プロクター &ギャンブルの配当金データ

プロクター &ギャンブル(PG)の配当金に関するデータは、以下の通りです。

配当利回り2.42%
年間配当額$3.4
配当支払い月2, 5, 8, 11月
連続増配年数64年

米国株では、四半期ごとに年4回の配当金が支払われるのが一般的となっています。

 

配当利回りや四半期配当の推移をグラフでさらに詳しく確認していきましょう。

配当利回りの推移

https://jp.investing.com/equities/procter-gamble-dividends 参考

 

プロクター &ギャンブル(PG)の配当利回りの推移は、上記の通りです。

配当利回り2%強から3%前後ですが、どこの企業も株主ファーストな米国企業の中でも、配当利回り2%強から3%はかなり優秀です。

 

配当性向

★配当性向とは★

その期の純利益(税引後利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したもの

★ここから何がわかる?★

会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかが分かる

 

 

配当性向は、企業が利益をどれだけ株主(投資家)へ還元してくれるかが分かり、30%〜40%あれば充分還元してくれていると判断出来るのだが、プロクター&ギャンブルは60%ほどとのことで、これだけ長く連続増配してきているにも関わらず、60%ほどというのは、まだ増配余力を残していると見れます。

 

今後も配当の連続増配をしてくれる可能性があると見れます。

【PG】プロクター &ギャンブル銘柄分析

 

Eメール, メールマーケティング, ニュースレター, メッセージ, 仕事

 

ここからは、プロクター&ギャンブルの財務情報から銘柄分析していきます。

 

セクター(業種)

 

セクターは、生活必需品になります。

 

食品や医薬品、社会インフラである電力・ガス、鉄道、通信などの企業が代表的で、景気動向に業績が左右されにくいという特徴を持っています。

 

その特徴から『ディフェンシブ銘柄』と呼ばれることもあります。

 

当期純利益

★当期純利益とは★

一会計期間の最終的な経営成績

簡単にいうと、企業が出した利益から税金やら銀行からの借入やらを全て引いて、企業に最終的に残る利益

★ここから何がわかる?★

この利益を使って、株主の配当金を払ったり、事業規模拡大の投資へ使ったりするので、当期純利益が減少し続けると、配当金が無配当や減配になる恐れもある。

 

 

過去10年間で赤字は無いです。
バラつきがある年もありますが、安定して100億円くらいは、純利益として残せていますし、今年は昨年に比べて、ペースがいいので、昨年の純利益は超えてくるかと思います。
また2020年はコロナ禍にも関わらず、純利益をそこまで落としていない所から見ると、さすがディフェンシブ銘柄ですね。

営業利益率

★営業利益率とは★

その企業の収益力、つまり「本業での稼ぐ力」を読み取ることができる数値

★ここから何がわかる?★

その企業のビジネスモデルや競争優位性が分かる

 

 

業種によって、多少異なりますが、一般的に、営業利益率は10%から15%あれば優秀と言われています。

 

2019年のみ10%を切ってしまっていますが、過去10年間で2019年以外は15%を超える、営業利益率なので、圧倒的な安定感です。

 

EPS:Earnings Per Share(1株当たり利益)

★EPSとは★

1株当たりの収益

★ここから何がわかる?★

株主が投資した株1株あたりで会社がどれだけの利益をあげているかが分かる

またEPSが成長すれば将来株価が上がるという判断もつく

 

 

グラフを見ていただければ分かる通り、EPSが安定していなく、下がったり上がったりを繰り返しています。

 

2019年を除けば、基本的に高い水準でキープしている。

直近の2020年、2021年は、過去8年間の水準を超える数値を出しているため、期待が出来る。

 

自己資本比率

★自己資本比率とは★

返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値

★ここから何がわかる?★

自己資本率が低いと他人資本の影響を受けやすいため、不安定な会社経営となり、自己資本率が高いと経営は安定し、倒産しにくい会社と判断出来る。

 

 

米国企業の自己資本率の平均は32%なので、過去10年間1度も平均より劣る数値を出したことはありません。

 

徐々に右肩下がりになっているとは言え、高い自己資本率を誇っているので、そこまで心配しなくてはいいのでは?と思います。

 

ROA:Return On Assets (総資本利益率)

★ROAとは★

会社が全ての資本(自己資本+他人資本)を使ってどのくらい利益を出したのかが分かる指標

※他人資本とは銀行からの借入等

★ここから何がわかる?★

ROAが高ければ効率よく利益を出していることになる、という企業の経営効率が分かる

 

 

これも企業の業種にもよりますが、一般的にROAは5%あれば優秀と言われていますが、P &Gは直近10年で2019年だけ5%を割っていますが、それ以外の年は5%以上を超えており、経営効率が非常に良いと判断できます。

 

 

ROE:Return on Equity (自己資本利益率)

★ROEとは★

会社が自己資本(株主から調達した資金や会社の内部留保など返済義務がないお金のこと)を運用してどのくらい利益を上げたのかが分かる指標

★ここから何がわかる?★

ROEが高ければ「株主から集めた資金を使って上手く会社を経営している」と捉えられ、ROEが低ければ、債務過多状態であると見られるので、ROEの数値が株価に大きく関わってくる

 

 

これも企業の業種にもよりますが、一般的にROEは10%あれば優秀と言われています。

 

米国企業の平均は15%と言われているので、P &Gは、ROEの数値は2015年と2019年の2年だけ平均割れしているだけで残り8年間は15%の水準を超えているだけでなく、2020年2021年はかなり高い数値を誇っているので、かなり優秀ですね。

 

PER:Price Earnings Ratio (株価収益率)

★PERとは★

株価が1株当たり純利益の何倍まで買われているか、つまり1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているか

★ここから何がわかる?★

株価が現在割安か割高かが分かる

また「投資の回収期間」の判断として見る人もいる

 

 

PERは業種毎に基準値が異なるので、一般的にいくらがいいとかは言えませんが、PERを見るときは同業他社のPERと比べるといいです。

同業他社のユニリーバが22倍、ネスレ28倍なので、同程度の数値となります。

 

また「投資の回収期間」として見る人もいると上記で記載しましたが、2021年のPERは23.6倍ですので、元本回収は23年くらいかかるという見方をする事もできます。

 

PBR:Price Book-value Ratio (株価純資産倍率)

★PBRとは★

株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているか、つまり1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているか

★ここから何がわかる?★

株価が現在割安か割高かが分かる

PBRが1倍ということは、その企業の株価が資産価値と同じ水準で、1倍を割ると割安と判断出来る

 

 

PBRが1を割ると割安と判断出来るのに対して、P &Gは2021Q3だと7。

 

つまりかなり割高な状態だと判断することができます。

 

営業CF (営業キャッシュフロー)

★営業C Fとは★

本業による収入と支出の差額を表す指標

★ここから何がわかる?★

企業がどれだけ儲かったのかが分かる、プラスなら本業でのキャッシュ・インが多くなっており、マイナスなら逆に現金支出が起きている

★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★

企業のお金の流れが分かります

 

 

営業キャッシュフローがプラスなので、本業できちんと儲かっていることが分かりますね。
数値も綺麗な右肩上がりというわけではありませんが、徐々に右肩上がりとなっているため、非常に優秀では無いでしょうか。
営業キャッシュフローがマイナスなら、そこを補填するために、投資キャッシュフローがプラス(設備売却等を行って資金を作った)や財務キャッシュフローがプラス(借入で賄った可能性)など、企業がどのようにお金を動かして本業しているかが分かります。

投資CF (投資キャッシュフロー)

 

★投資C Fとは★

投資活動によるキャッシュフロー

★ここから何がわかる?★

設備投資や企業買収など、将来の事業拡大のためにどれだけお金を使っているかが分かります

マイナスであればより多くの投資を行っていることを表し、プラスであれば投資対象となるもの(証券、土地など)を売却してキャッシュを入手しているということを表します

★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★

企業のお金の流れが分かります

 

投資キャッシュフローは2020年以外はマイナスということなので、営業キャッシュフローと合わせて見ると、P &Gは、本業で稼いだお金を投資に回しているというお金の流れが分かります。

財務CF (財務キャッシュフロー)

 

★財務C Fとは★

財務活動によるキャッシュフロー

どのような資金を調達し、それを返済しているのかを示す情報

★ここから何がわかる?★

出資の受け入れや金融機関からの借入など資金調達によるキャッシュフローを示しています。

★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★

企業のお金の流れが分かります

 

 

 

財務キャッシュフローがマイナスということは、本業で稼いだお金を借入返済にあてているということになります。

 

つまりP &Gのお金の流れ方は、本業できちんと得た利益を投資に回し、借入返済に回しているかなり健全な企業であることが分かります。

まとめ

 

今回は【PG】プロクター &ギャンブルの事業内容・株価・配当金・銘柄分析を解説しました。

 

改めて最後に今まで解説したことを図解でまとめます。

 

 

 

 

 

総評としては、プロクター&ギャンブルの株は、キャピタルゲインも悪くは無いですが、キャピタルゲインよりは、インカムゲインでコツコツ資産を増やしていきたい、安定感がある銘柄がいいという方には、素晴らしい銘柄。

 

 

一方で、配当性向が高すぎるので、このままのペースで行くといずれ連続増配が危ういのではないか?という懸念もある。

 

現状割高な状態であるので、購入を検討されている方は、充分そこをご理解の上、自己責任の元投資をしてください。

 

 

インカムゲイン』に興味ある方

ウォール・ストリートを含め、25年の経験のある配当投資の専門家マーク・リクテンフェルドが、これだけは永久に持っておきたいという6つの高配当米国株をまとめたレポートです。

 

マーク・リクテンフェルドは、世界中8万人に向けて、有料でレポートを毎月公開していますが、こちらは

メールアドレスの登録だけで、無料でレポート入手出来ます。

 

オックスフォードインカムレター

最新情報を是非チェックしてください!!