- 1 こんにちは、アキラです。
- 1.1 【PG】プロクター &ギャンブル 事業内容
- 1.2 【PG】プロクター &ギャンブル 個別株 利益の得方
- 1.3 【PG】プロクター &ギャンブルの株価データ
- 1.4 【PG】プロクター &ギャンブルの配当金データ
- 1.5 【PG】プロクター &ギャンブル銘柄分析
- 1.5.1 セクター(業種)
- 1.5.2 当期純利益
- 1.5.3 営業利益率
- 1.5.4 EPS:Earnings Per Share(1株当たり利益)
- 1.5.5 自己資本比率
- 1.5.6 ROA:Return On Assets (総資本利益率)
- 1.5.7 ROE:Return on Equity (自己資本利益率)
- 1.5.8 PER:Price Earnings Ratio (株価収益率)
- 1.5.9 PBR:Price Book-value Ratio (株価純資産倍率)
- 1.5.10 営業CF (営業キャッシュフロー)
- 1.5.11 投資CF (投資キャッシュフロー)
- 1.5.12 財務CF (財務キャッシュフロー)
- 1.6 まとめ
こんにちは、アキラです。
巷では、ETFやインデックス投資が主流となっている中、私は個別株投資をメインで行っていますが、私が個別株投資をするときに思ったのが、『せっかくなら優秀な銘柄に投資したい!』です。
でも優秀な銘柄って言っても何が優秀か分からない、そんな方へ向けて
本記事では以下のような、疑問、要望にお答えします。
★本記事を読むメリット★
- 企業の指標を読み解くことで、投資先として期待値があるのか分かる。
- なぜその指標が大切か、解説も入れているので、株投資初心者でも分かりやすく理解出来る。
- 図解や、銘柄の特徴など、他の銘柄分析の記事とは違う独自性も兼ね揃えている。
今回は、【PG】プロクター&ギャンブルの事業内容、株価・配当金についてや、指標から読み解く銘柄特徴を分析してご紹介します。
4つのカテゴリーに分けているので、ピンポイントに気になるところがあれば、文字をクリックして飛んでみてください。
気になるところだけ読むだけでもOKです。
【PG】プロクター &ギャンブル 事業内容

まずは、プロクター&ギャンブルのビジネスモデル、事業内容を掴んでいきます。
投資をする上で、企業がどのように売上を作っているか知るのは大切ですからね。
プロクター &ギャンブル社のビジネスモデル
プロクター・アンド・ギャンブル社は消費財メーカーで、スローガンは「生活を向上させ、時と共により良いものへと向かう」です。
世界180カ国以上で製品を販売しており、50億人もの人に商品を届けております。
プロクター・アンド・ギャンブルは、大きく5つのビジネスセグメントで分けることができます。
『ビューティー・ヘア&パーソナルケア』『グルーミング』『ヘルスケア』『ファブリックケア&ホームケア』『ベビー・フェミニン&ファミリーケア』です。
『ビューティー・ヘア&パーソナルケア』
プロクター・アンド・ギャンブルは、このセグメントで幅広い製品を提供しています。デオドラントから化粧品、スキンケアまで幅広い製品を提供しています。
プロクター・アンド・ギャンブルは、小売のヘアケア・カラー市場におけるグローバル・マーケット・リーダーです。「Head & Shoulders」「Olay」「Pantene」「SK-II」などがこの分野の10億ドル規模のブランドです。
『グルーミング』
プロクター・アンド・ギャンブルは刃とカミソリの市場で世界的なマーケットリーダーです。
「Fusion」「Gillette」「Mach3」「Prestobarba」などがこの分野の10億ドル規模のブランドです。
『ヘルスケア』
プロクター・アンド・ギャンブルは、オーラルケアとパーソナル・ヘルス・ケアのカテゴリーで事業を展開しており、「Crest」「Oral-B」「Vicks」は同社の10億ドル規模のブランドです。
米国外では、テバ・ファーマシューティカルズ・リミテッドとのPGTヘルスケア・パートナーシップを通じてヘルスケアの収益を上げている。
『ファブリックケア&ホームケア』
この部門は、洗濯用洗剤、添加剤、ファブリックエンハンサーなどの各種ファブリックケア製品と、食器用洗剤、洗剤、表面洗浄剤、芳香剤などのホームケア製品で構成されています。
「アリエル」「ドーン」「ダウニー」「ファブリーズ」「ゲイン」「タイド」などがこのカテゴリーの10億ドル規模のブランドです。
『ベビー・フェミニン&ファミリーケア』
主にパンパースのおむつ、パンツ、ベビーワイプなどを提供しています。フェミニンケアの分野では、「Always」がトップブランドです。ファミリーケア事業は、主に北米で展開されており、ペーパータオル「Bounty(バウンティ)」とトイレットペーパー「Charmin(チャーミン)」のブランドが中心となっています。
プロクター &ギャンブル社製品
商品ラインナップはこんな感じです。
事業内容の欄でも説明した通り、数多くの商品が10億ドルもの価値を持つブランドです。
『SKーII』とか『パンパース』とか『パンテーン』とか聞き馴染みのある製品があるのでは?
意識していなくとも知らず知らずに使っていることもあるかと思います。
TV CMで「ピーアンドジーとご覧のスポンサーの提供でお送りしています」このフレーズは1度は耳にしたことあると思います。
私も株投資を始めてから、「ピーアンドジー」が「プロクター&ギャンブル」のことを言っているのだと分かったときは、感動しました。
「ピーアンドジー」という会社が何をしているか知らないが、TV CMで昔から当たり前のように聞いていたからです。
プロクター&ギャンブル社の堀(モート)
個別株投資をする上で大切なのは、そこに参入障壁があるのかです。
参入障壁が無いと、新たな会社が出てきたときに今の地位を失うことになり、安定性に欠けると考えます。
これは投資の神様ウォーレン・バフェット氏も「経済的堀がある銘柄に投資する」と語っており、参入障壁があることによって、「ほかの会社、競合他社が追いつこうと思っても、追いつけないビジネスを展開している企業に投資することによって、リターンを高めることができる」と語っています。
プロクター&ギャンブル社が他社に敷く参入障壁は、圧倒的なブランド力と考えます。
先ほども紹介したように10億ドルを超える売り上げを叩き出せるほどのブランドを数多く所有しております。
商品は生活必需品で、例えばおしめとかはころころブランドを変えたりしないですよね。
人によってはシャンプーはずっとこの商品と決める人もいるでしょうし、生活必需品かつ圧倒的なブランド力。
ここがプロクター&ギャンブルの参入障壁かと思います。
また世界180カ国への販売経路を持ち、ユーザーも50億人も超えるほど、財務状況も完璧なので、余剰資金を例えば新たな商品の研究や、既存商品の改良に使うことも出来るため、磐石な体制かと思います。
【PG】プロクター &ギャンブル 個別株 利益の得方
皆さんが知りたいのは結論、P &Gの個別銘柄へ投資するとどういった利益が産まれるの?ですよね。
分かりやすいように、事業内容と、評価を図解にして見ました。
配当性向
★配当性向とは★
その期の純利益(税引後利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したもの
★ここから何がわかる?★
会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかが分かる
配当性向は、企業が利益をどれだけ株主(投資家)へ還元してくれるかが分かり、30%〜40%あれば充分還元してくれていると判断出来るのだが、プロクター&ギャンブルは60%ほどとのことで、これだけ長く連続増配してきているにも関わらず、60%ほどというのは、まだ増配余力を残していると見れます。
今後も配当の連続増配をしてくれる可能性があると見れます。
【PG】プロクター &ギャンブル銘柄分析
その特徴から『ディフェンシブ銘柄』と呼ばれることもあります。
当期純利益
★当期純利益とは★
一会計期間の最終的な経営成績
簡単にいうと、企業が出した利益から税金やら銀行からの借入やらを全て引いて、企業に最終的に残る利益
★ここから何がわかる?★
この利益を使って、株主の配当金を払ったり、事業規模拡大の投資へ使ったりするので、当期純利益が減少し続けると、配当金が無配当や減配になる恐れもある。
営業利益率
★営業利益率とは★
その企業の収益力、つまり「本業での稼ぐ力」を読み取ることができる数値
★ここから何がわかる?★
その企業のビジネスモデルや競争優位性が分かる
業種によって、多少異なりますが、一般的に、営業利益率は10%から15%あれば優秀と言われています。
2019年のみ10%を切ってしまっていますが、過去10年間で2019年以外は15%を超える、営業利益率なので、圧倒的な安定感です。
EPS:Earnings Per Share(1株当たり利益)
★EPSとは★
1株当たりの収益
★ここから何がわかる?★
株主が投資した株1株あたりで会社がどれだけの利益をあげているかが分かる
またEPSが成長すれば将来株価が上がるという判断もつく
グラフを見ていただければ分かる通り、EPSが安定していなく、下がったり上がったりを繰り返しています。
2019年を除けば、基本的に高い水準でキープしている。
直近の2020年、2021年は、過去8年間の水準を超える数値を出しているため、期待が出来る。
自己資本比率
★自己資本比率とは★
返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値
★ここから何がわかる?★
自己資本率が低いと他人資本の影響を受けやすいため、不安定な会社経営となり、自己資本率が高いと経営は安定し、倒産しにくい会社と判断出来る。
米国企業の自己資本率の平均は32%なので、過去10年間1度も平均より劣る数値を出したことはありません。
徐々に右肩下がりになっているとは言え、高い自己資本率を誇っているので、そこまで心配しなくてはいいのでは?と思います。
ROA:Return On Assets (総資本利益率)
★ROAとは★
会社が全ての資本(自己資本+他人資本)を使ってどのくらい利益を出したのかが分かる指標
※他人資本とは銀行からの借入等
★ここから何がわかる?★
ROAが高ければ効率よく利益を出していることになる、という企業の経営効率が分かる
これも企業の業種にもよりますが、一般的にROAは5%あれば優秀と言われていますが、P &Gは直近10年で2019年だけ5%を割っていますが、それ以外の年は5%以上を超えており、経営効率が非常に良いと判断できます。
ROE:Return on Equity (自己資本利益率)
★ROEとは★
会社が自己資本(株主から調達した資金や会社の内部留保など返済義務がないお金のこと)を運用してどのくらい利益を上げたのかが分かる指標
★ここから何がわかる?★
ROEが高ければ「株主から集めた資金を使って上手く会社を経営している」と捉えられ、ROEが低ければ、債務過多状態であると見られるので、ROEの数値が株価に大きく関わってくる
これも企業の業種にもよりますが、一般的にROEは10%あれば優秀と言われています。
米国企業の平均は15%と言われているので、P &Gは、ROEの数値は2015年と2019年の2年だけ平均割れしているだけで残り8年間は15%の水準を超えているだけでなく、2020年2021年はかなり高い数値を誇っているので、かなり優秀ですね。
PER:Price Earnings Ratio (株価収益率)
★PERとは★
株価が1株当たり純利益の何倍まで買われているか、つまり1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているか
★ここから何がわかる?★
株価が現在割安か割高かが分かる
また「投資の回収期間」の判断として見る人もいる
PERは業種毎に基準値が異なるので、一般的にいくらがいいとかは言えませんが、PERを見るときは同業他社のPERと比べるといいです。
同業他社のユニリーバが22倍、ネスレ28倍なので、同程度の数値となります。
また「投資の回収期間」として見る人もいると上記で記載しましたが、2021年のPERは23.6倍ですので、元本回収は23年くらいかかるという見方をする事もできます。
PBR:Price Book-value Ratio (株価純資産倍率)
★PBRとは★
株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているか、つまり1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているか
★ここから何がわかる?★
株価が現在割安か割高かが分かる
PBRが1倍ということは、その企業の株価が資産価値と同じ水準で、1倍を割ると割安と判断出来る
PBRが1を割ると割安と判断出来るのに対して、P &Gは2021Q3だと7。
つまりかなり割高な状態だと判断することができます。
営業CF (営業キャッシュフロー)
★営業C Fとは★
本業による収入と支出の差額を表す指標
★ここから何がわかる?★
企業がどれだけ儲かったのかが分かる、プラスなら本業でのキャッシュ・インが多くなっており、マイナスなら逆に現金支出が起きている
★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★
企業のお金の流れが分かります
投資CF (投資キャッシュフロー)
★投資C Fとは★
投資活動によるキャッシュフロー
★ここから何がわかる?★
設備投資や企業買収など、将来の事業拡大のためにどれだけお金を使っているかが分かります
マイナスであればより多くの投資を行っていることを表し、プラスであれば投資対象となるもの(証券、土地など)を売却してキャッシュを入手しているということを表します
★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★
企業のお金の流れが分かります

財務CF (財務キャッシュフロー)
★財務C Fとは★
財務活動によるキャッシュフロー
どのような資金を調達し、それを返済しているのかを示す情報
★ここから何がわかる?★
出資の受け入れや金融機関からの借入など資金調達によるキャッシュフローを示しています。
★営業CF、投資CF、財務CFを組み合わせて見ると?★
企業のお金の流れが分かります
財務キャッシュフローがマイナスということは、本業で稼いだお金を借入返済にあてているということになります。
つまりP &Gのお金の流れ方は、本業できちんと得た利益を投資に回し、借入返済に回しているかなり健全な企業であることが分かります。